会社設立Q&A


株式会社と合同会社の違いは?


株式会社と合同会社では、出資者(株主)の責任が有限責任であることは共通しています。しかし、株式会社では株主が会社の経営を経営者に委任し、経営者が会社の業務を行います(所有と経営の分離)。これに対し、合同会社では出資者自身が業務執行権限を有し、会社の業務を行います(所有と経営の一致)。


株式会社か合同会社かどちらを選ぶ?


設立しようとする会社の事業内容や規模、将来性や人的な環境などによっても選ぶ基準は変わります。

それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、判断してみてください。


個人事業主が法人化した場合のメリット・デメリットは?


メリット

・取引先や金融機関からの信用が高まる

・一定以上の所得で税負担が軽くなる

・自分の給与に給与所得控除が使える

・退職金を支給できる

・優秀な人材を確保しやすい

 

デメリット

・設立時に費用がかかる

・複式簿記が必須となり、決算業務が煩雑になる

・所得が低い場合、税負担が重くなることがある


発起人(ほっきにん)とは何ですか?


発起人とは、株式会社を設立するにあたって、どのような会社をつくるのかを企画・立案し、具体的な設立の手続きを進めていく人のことをいいます。

発起人になるための資格制限はありません。自然人に限らず、会社などの法人でも発起人になることができますが、法人格のない組合は発起人になることはできません。

また現行法上は、発起人は1人いれば株式会社を設立することができます。


定款とは何ですか?


定款とは、会社を運営していく上で必要とされる基本的な規則のことを言います。

定款に記載される事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項 の3つの記載事項があります。

 

絶対的記載事項

絶対的記載事項とは、定款に必ず記載しなければならない事項であり、その内容は以下のとおりです。

①商号(会社の名称)

②目的(会社の事業内容)

③本店の所在地

④設立に際して出資される財産の価額またはその最低額

⑤発起人の氏名または名称及び住所

⑥発行可能株式総数

 

相対的記載事項

相対的記載事項は、定款に必ずしも記載しなければならない事項ではありませんが、定款に記載がなければその定めの効力が生じない事項であり、例えば以下のような内容です。

①現物出資がある場合についてその内容

②株主総会などの招集通知を出す期間の短縮に関する規定

③取締役会の設置に関する規定

④役員の任期の伸長についての規定

⑤公告の方法

⑥発起人が受ける報酬、その他の特別な利益の内容

⑦株式譲渡制限に関する規定

など

 

任意的記載事項

「絶対的記載事項」及び「相対的記載事項」以外に、法律に反しない内容であれば、会社が任意で決めた事項を定款に記載することができます。例えば以下のような内容です。

①株券の不発行に関する定め

②取締役などの役員の人数

③事業年度に関する定め

など


電子定款とは何ですか?


電子定款とは、ワード等で作成した定款に、電子署名を入れたものをいいます。

通常、会社設立時の定款を作成するときには、ワード等で作成し、印刷して公証役場にもって行き、公証人に認証という手続きをしてもらいますが、電子定款では、定款を電子文書にして認証を受けることになります。

 

紙での定款には4万円の印紙税がかかりますが、電子定款の場合、印紙税法に基づかないことになり印紙税4万円が不要になります。


株式会社の商号(名称)を決めるときの注意点は?


①「株式会社」という文字を必ず使用すること

②同一の住所に同一の商号がないこと

③使用できる文字や符号には一定の制限があること

④会社の一部門を表すような文字は使用できないこと

⑤法律で使用が禁止されている文字は使用できないこと

⑥特定の業種については、「必ず使用しなければならない文字」が規定されていることがあること


会社の本店所在地を決めるときの注意点は?


とくに制限はありません。一般的には、事業をおこなう事務所や店舗の住所にします。自宅の住所を本店所在地とすることもあります。 

ただし、賃貸マンションやアパートなどを会社の本店所在地として考えている場合には、事前に大家さんの了承を取っておきましょう。


会社の目的(事業内容)を決めるときの注意点は?


①「適法性」を備えていること

②「営利性」を備えていること

③「明確性」を備えていること

 

すぐには行わないけれども、将来行うつもりがある事業については、最初から定款に記載しておくことをお勧めします。

また、目的の個数は3~5個ぐらい(多くても10個ぐらいまで)にしておいた方が良いと思われます。


資本金はいくらぐらいにするのが妥当ですか?


事業開始後、売上金の入金がなくても資金ショートを起こさないぐらいの資本金を用意しておく必要があります。具体的には、下記①~④の合計の3~6ヶ月分くらいの金額の資本金を用意しておきたいものです。

また、資本金=信用度ですから、ある程度の資本金は計上しましょう。一般的には、100~300万円ぐらいの資本金で会社を設立する方が多いです。尚、資本金が1,000万円を超えると会社設立初年度から消費税が課税となりますので、注意が必要です。

 

①事務所や店舗の家賃

②設備や各種備品・消耗品の購入費用

③商品や原材料の仕入代金

④その他の経費


資本金の払込みの手順は?


①自分名義の口座に自分名義で振込む(資本金は“振込”の必要があるため)

②通帳の「表紙」「1ページ目」「振込をしたページ」のコピーを取る

③払込証明書を作成し、②のコピーと一緒に綴る

④③の書類の継ぎ目に会社代表印を押印する

⑤法人設立の完了後、法人名義の口座を開設する

⑥資本金緒金額を個人名義から法人名義へと移行する


機関設計はどうすべきですか?


一般には、下記の機関設計タイプのうちのいずれかから選ばれることが多いです。

 

株主総会+取締役

現行の会社法では、株主総会に加えて最低1名以上の取締役を選任すれば、株式会社の機関として認められます。最もシンプルかつ手軽に会社を設立するならば、このタイプを選択するのが良いでしょう。

 

株主総会+取締役+監査役

監査役は本来、取締役の業務を監視し、会計の監査をするのが主な業務とされますが、そのような業務をきちんと行えるのであれば、監査役を設置するメリットがあります。ただし、このタイプを採用されている実例は少ないです。

 

株主総会+取締役会+監査役

会社法上、取締役会を設置するためには3人以上の取締役を選任する必要があり、監査役または会計参与の設置も義務づけられています。人員を充実させ、組織基盤をしっかりと作りたいと考えているのであれば、取締役会は設置すべきと言えます。


決算月は何月にしたらいい?


会社の決算月は、「業種」「繁忙期の時期」「節税」「資金繰り」など、各会社の諸事情を考慮に入れて決定します。特に3月決算にこだわる必要はありません。いくつかの考え方(重点をおくポイント)をあげてみます。

 

①繁忙期は避け、売上推移が落ち着く時期を決算月とする考え方

②決算月と繁忙期を重ねることによって、業績向上を目指そうとする考え方

③消費税の免除期間がなるべく長くなるように決算月を設定する考え方

④資金繰りへの影響を軽減するという観点から決算月を決める考え方


会社設立後の手続きは?


会社設立後の手続きには、①印鑑カードの交付を受ける、②税務署への届出・申告、③社会保険関係の手続き、があります。

 

①印鑑カードの交付を受ける

法務局で印鑑カード交付申請書を作成して窓口に持参します。銀行口座の開設など、会社の設立時にはなにかと印鑑証明書が必要になります。

②税務署への届出・申告

法務局での手続きが完了したら、次は会社の所在地を管轄する税務署への届出です。主に次の6つです。

・法人設立届

・青色申告の承認申請書

・給与支払事務所等の開設届出書

・源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書

・棚卸資産の評価方法の届出書

・減価償却資産の償却方法の届出書

③社会保険関係の手続き

最後に社会保険関係の手続きをします。会社設立時に資金の関係で加入していない会社は多いのですが、加入は義務づけられています。